letterpress printing

posted by ale+design on 2009.08.01, under print
01:

このところ、活版印刷に興味を持ちだした。
きっかけはふたつ。

最初のきっかけは、先日見に行ったラーメンズの公演「Tower」で受け取った一枚の紙。

good design companyが手がけるグラフィックには期待していったんだけど、
予想を遥かに超えてきた。なんだこのかっこよさは。
講演を見る前の、この紙を手に取った時点で得られた大きな満足感。

控えめで丁寧な装飾がほどこされた美しい紙。しずかな佇まい。
towerパンフ

すばらしきぷくぷく。
なんという質感。
towerパンフ

なんというエレガンス。
towerパンフ

この紙は、平面RGBのWebデザインでは表現できないデザインが施されており、
とても興味深かった。ぷくぷくをずっとさわってた。

***

それからちょっと時間が経って、
Hanakoの秀逸号「東京カフェ案内」をぱらぱらめくってたところ、
アートディレクター佐野研二郎さんの連載で、活版印刷が特集されているのを見つけた。
これが、ふたつめのきっかけ。

そこには、名刺やはがきなどの印刷を手がけるお店「PAPIER LABO」が載っていた。
なんでも千駄ヶ谷にあるらしい。
活版印刷には興味があったものの、どうやったら作れるのか
全然知識がなかったので、この記事みつけてよかった。渡りに船!

さらに、記事内に在った、
「一枚一枚手作業で刷られたこだわりの名刺やカードには
作り手の気持ちがこもっているため、もらったら相手のことをもっと知りたくなる。
一枚の紙を介して、より深いコミュニケーションがうまれる」という内容の文章に、
うんそのとおりだなあと強く共感。

そうして、近々PAPIER LABOに行ってみようと思いながら、今日に至るのである。

****

そういった話を今日飲んでるときmuteというユニットの海ちゃんにしたら、
TOWERの紙は、インクをつかわないで活版を押すだけで施す、空押しの加工だと教えてくれた。
海ちゃんは紙屋さんにいっては、あっちの紙触りこっちの紙触りして長居するほどの紙好き。
さらに、PAPIER LABO周辺の方々や活版印刷を出来る人とかたくさん知っているらしく、
いろいろなことを教えてくれた。
イラレのデータを活版印刷するには、レーザーで樹脂をけずったものをよく使う、とか。
人も紹介してくれるようで、なんだかとても心づよい。
てはじめにale+designのレーベルカードを作りたくなったので、また改めて相談してみよー。

こういうの自由に試すの、たのしいだろうなー!
あふれる好奇心!

*****

最後に一応触れておくと、紙だけではなく、ラーメンズの講演も最高だった。
名前の音感とモノの性質との関係性のくだりが特に。とても知的。
コバケンの、マシュマロはなんとなく「マ・シュ・マ・ロ」っていうかんじだろ?
「ボルボ」は「ボルボ」て感じだろ?とかいうのにふむふむ共感しながら、
その後の片桐のピンボケなたとえにあごがはずれそうになるくらい笑った。
キャンプの話も面白かったなあ。
2時間ずっとニヤケ顔のまんまだった。

また絶対観たいなあ。

combine × snidel

posted by ale+design on 2009.07.29, under web
29:

この前combineというカフェが良かったーというエントリーを書いたところ、
行ったことある!とか、行きたいと思ってた!とか、よさげー!とか、
いろんなフィードバックをもらって、何だかとても楽しい。
ブログっていいな。

そんなこんなで、本日うきうき仕事中、おっ!っと思う瞬間が。
Tokyo Girls Collectionが気になって、ちょっと調べたときにたまたまクリックした
ファッションブランドsnidel(追記:2009/8/6現在、別シーズンになったのでリニューアル済。)
ホームページを見ていたときのこと。

snidelのホームページ
おっ、かわいらしいページだこと。
あれ、なんか見覚えある本棚とソファの並び。

snidelのホームページ
あれっ!?

snidelのホームページ
combine!!!

フランスで活躍中の要さんから、combineに毎日行っている
ファッションフォトグラファーの友達がいるって教えていただいた。
もしかしたらその人が撮影したのかなあ?とかって思いを張り巡らしながら、
一人でテンションあがっていた火曜日の昼下がり。

***

snidelのサイトの写真、乾燥した空気感がすてき。
なんだかロスに行ったときのことを思い出した。
Web Design的にも、細かい動きとか、画面切り替え時のアニメーションとか、
配色、質感、タイポグラフィとか、いちいちかっこかわいい。
細部にまでこだわりが感じられる楽しいサイト!

http://www.snidel.com/

BRAUNとディーター・ラムス

posted by ale+design on 2009.07.20, under exhibition
20:

ブラウン社(BRAUN)に所属していた往年の名デザイナー、
ディーター・ラムスさんの展示会を見に、府中市美術館に行ってきました。

純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代—機能主義デザイン再考 | 府中市美術館

先週たまたまこの展示のことを知ったのですが、
さらにその後、会期が今日までということに気づきまして。
ぎりぎり滑り込みセーフで見ることができました。

一昨年、イスデザイナーの友人が誕生日プレゼントとして
リクエストしてきたのが、ブラウンのコーヒーミル。
それまではブラウンって、
ほとんどモーニングリポートのイメージしか無かったのですが、
実は多くのかっこいいプロダクトを生み出してきた
家電メーカーだということを、そのとき初めて知りました。

それでもあまりプロダクトをじっくり見る機会がなかったので、
今回の展示はとても面白かったです。
言葉だけで説明されるのではなく、
実際にたくさんの製品やプロトタイプのモックを見れたのがよかったです。

個人的に響いたのは、スピーカーのLE1。
現在のモデルのiMacを思い起こさせるようなデザイン。
無駄なものがない、美しく洗練された佇まいが印象的でした。
あとは、腕時計、オーブン、ドライヤーなどもかっこよかった。
電卓のプッシュボタンやオーディオ機器のメーターなどのタイポグラフィも、
ただただかっこいい!
すっきりした形状、文字の配置、色。シンプルがここちいい。
すべての製品に、思わず見入ってしまいました。
上に書いた友人のためにヤフオクでセリ落としたコーヒーミルもありました!

あと、良いデザインの10か条というのも心にとどめておこうと思いました。

01.
良いデザインとは、革新である。
Good design is innovative.

02.
良いデザインとは、実用をもたらす。
Good design makes a product useful.

03.
良いデザインとは、美的である。
Good design is aesthetic.

04.
良いデザインとは、理解をもたらす。
Good design helps to understand a product.

05.
良いデザインとは、謙虚である。
Good design is unobtrusive.

06.
良いデザインとは、誠実である。
Good design is honest.

07.
良いデザインとは、長命である。
Good design is durable.

08.
良いデザインとは、最終的にディテールへと帰結する。
Good design is consequent to the last detail.

09.
良いデザインとは、環境への配慮とともにある。
Good design is concerned with environment.

10.
良いデザインとは、可能なかぎりデザインを抑制する。
Good design is as little design as possible.

***

いやー、いい展示でした。
また本でも買って、ディーター・ラムスや
ブラウンのデザインの歴史について学んでみようと思います。
手始めにこんなのをみつけました。面白そう!
BRAUN Design World
(そういえばここにある50周年コンテンツは、
 公開当時にWebがきれいだと話題になってましたね。)

ところで、府中市美術館は初めてだったのですが、
日差しがたっぷり入る、明るくてきれいな美術館でした。
今後もいい展示に期待です。
周辺の公園も、まったりしていて気分転換によさそう。
ただ悔やまれるのは、今日ブログを書き始めようとは思っていなかったので、
写真を撮ることなんか全然頭になかったこと。。
まっ、いっかー。

そんな訳で、初エントリーです。
たのしんで書いていこう。

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